カイロプラクティックを実践する者をカイロプラクターと言います。 私は医療系国家資格を取得し10年間治療家として働いていました。 現在は上部頸椎カイロプラクティックが専業です。 早いもので治療家だった期間の倍以上を従事しています。 患者さんにはどうでも良いことかもしれませんが カイロプラクターは治療家ではありません。 施術を治療ではなくアジャストもしくは調整と呼び 治療院ではなくオフィスと名乗っています。 本当は患者さんではなくクライアントさんが相応しいのです。 治療家だった20代はもっと良い治療はないかと色々探しました。 最終的にこれしかないと思ったのが上部頸椎カイロプラクティックでした。 ところが学んで初めて本来カイロプラクティックは治療ではないことを知りました。 治療とは病気や症状が対象です。
患者さんも症状をどうにかしたくて治療院に足を運ばれます。 一方、カイロプラクティックは健康を対象にしています。 オフィスへ通う多くの人の理由は治療院と同じですが、 着目していることは症状ではなくサブラクセイションです。 サブラクセイションが生体の活動能力(健康)の欠如を招くからです。 長引く体調不良はその結果です。 サブラクセイションを放置することは自身の治癒力で良くなっていくことを妨げること。 逆にサブラクセイションという椎骨変位による脳からの神経伝達に干渉がなければ 時間の経過と共に軽減、回復、改善へと向かいます。 BJパーマーは言いました。 Nature needs No help, just no interference. 干渉がなければ自然は助けを必要としない。 症状を取るべく治療する治療家。 症状に関係なくサブラクセイションをアジャストするカイロプラクター。 実は似て非なるものなのです。 鍼灸の資格を持っているのだから併用すれば良いのにと言われることもあります。 只、それを行うとアジャストメントも鍼灸も単なる刺激療法になってしまいます。 それが功を奏するケースもあるかもしれませんが純粋なカイロプラクティックを選びました。 理由は好きだからです。 患者さんに「調子はいかがですか」「気になることはありますか」と尋ねます。 会話の流れから症状の治療を受けていると思われるかもしれません。 「調子はいかがですか」に対しての返答の後はこのように続きます。 「それでは上部頸椎のズレ(によるサブラクセイションが有るのか無いのか)を確認しましょう。」 検査結果を見て 「今日は上部頸椎のズレ(によるサブラクセイション)があるのでアジャストを受けられますか。」 「今日は上部頸椎のズレ(によるサブラクセイション)はないのでノーアジャストで様子を見ましょう。」 のいずれかを伝えます。 再び間隔を開けてサブラクセイションのチェックにいらっしゃいます。 同じようにアジャストを受けられるか、ノーアジャストで様子を見られるかを決めます。 そこに病気や症状の治療という要素はありません。 身体活動を司る脳からの神経伝達のみを扱っているからです。 調子が悪くなくても定期的に検査に見える方がいらっしゃいます。 特に気になる症状はないのですがサブラクセイションがあることもあります。 つまり症状の有無=サブラクセイションの有無ではないのです。 症状がなくてもサブラクセイションがある場合はアジャストメントを受けて帰られます。 このような方は少数ですがカイロプラクティックを受ける意味を正しく理解されてます。 症状がなければ健康という訳ではないからです。 カイロプラクターが施すアジャストメントは治療ではありませんので 症状が出て調子が悪くなるまで待つ必要はないですし、 ここが物凄く痛いというようなアピールも特に必要ありません。 サブラクセイションのない良い人生を。 カイロプラクターはその為の職業です。 鎮痛剤は文字通り痛みを鎮めることが目的です。 なぜ痛みが起きているのかという原因は放置、 なので薬効が切れると再び痛みが出て来ます。 鎮痛剤の常用により交感神経が緊張します。 結果、血管が収縮し血流が悪くなります。 患部の血流が悪いことは回復を遅らせます。 なので常用するほど身体に余計なことをしているのです。 上部頸椎領域には延髄の尾側が納まっており、 アジャストすることで副交感神経が優位になり血管が拡張します。 血管の拡張に伴いプロスタクランジンという発痛物質が出ますので 中には患部の痛みを強く感じる人もいます。 調整を受けたら余計に痛くなったと思われますが、 反射的に鎮痛剤や湿布などで痛みを抑えることはせずに、 徐々に落ち着きますので様子を見て頂きたいです。 プロスタクランジンは血流を良くし回復を促進する物質ですが 痛みを引き起こすので、痛みを軽減する目的で例えばロキソニンを服用します。 しかしそれは同時に血流を悪くし回復にストップを掛ける行為でもあるのです。 生きている身体には ホメオスタシス(恒常性)という内部環境を一定に保つ特性や 傷を塞いだり、ウイルスを退治したりする機能が備わっており、 それらを毎秒駆使して管理する優秀な医師(イネイト)がいます。 上部頸椎カイロプラクティックは 首の痛みを和らげたり、肩こり解消の為にアジャストする訳ではなく (施術者の)アジャストメントにより(患者さんの)イネイトに接触し、 イネイト(治癒力)による身体の調整を促す為に行われます。 生来内部に備わっているもので解決を目指しますので、 激痛で耐えられない方以外は安易に鎮痛剤に頼らないことをお勧めします。 病名や症状は問いません。 医療的常識から一旦離れて自身のイネイトに委ねてみて下さい。 上部頸椎のアジャスト後、 休息用ベッドで仰向けに休んで頂きます。 頭部の重みを重力から解放し首を安定させる為です。 休まれている間にイネイト(治癒力)による 内的な調整が始まりますので、ある意味これが治療で大切な時間です。 スマホを見ながら寝てもいいですかと聞かれることもありますが、 少しの間なので我慢して頂きます。 枕のセットは重要ですのでご協力ください。 天井の灯りは付けずにフロアランプを使用、 遮光カーテンで刺激となる光を塞ぎます。 アンビエントを程よい音量で流しています。 寝ている間に全身や末梢がポカポカすると言われる方が多いです。 これは副交感神経が優位になり血管が拡張しているからです。 同時に筋肉も弛緩しゆったりした呼吸に変わっているでしょう。 それにより身体の歪みが整えられていきます。 お腹がゴロゴロ動く人も多いです。 これら一連のことは交感神経緊張の日常から リラックスモードに移行し身体をリセットしていることです。 可能でしたら、どうぞ遠慮なくお眠りください。 ベッドは南北に設置し休んで頂いています。 BJパーマーの研究によると東西方向に眠るのは 南北方向に眠るよりも19倍のエネルギーを要するとのこと。 地球の磁力線が関係しているそうです。 上部頸椎の調整は繊細なものですが アジャスト後のレスト環境も工夫しています。 これらを有効に活かす為には、締め付けないゆったりした服、 多少弛んでいるような下着の方が望ましいです。 必要でしたら着替えられても大丈夫ですので、お気軽に申し付け下さい。 |